【プラズマって何】

【プラズマって何】
プラズマは超高温の極限で物質が示す
第4番目の状態のことです


 温度が低い時は物質を構成する原子(分子)が最も密に
詰まった状態、つまり固体になります。
水でいえば氷の状態です。
 



 少し温度が上がると原子(分子)が
緩やかにつながった状態、
液体状態になります。
常温の水がそれに相当します。
 



 さらに温度が上がると、
原子(分子)はつながりを切って
自由に動き始めます。
これを気体状態と言います。
水でいえば水蒸気のことです。
 



 さらに温度が上がって
1万度を超える超高温になれば、
原子(分子)がイオンと電子に壊れ
それぞれが自由に飛び回る状態になります。
この状態をプラズマ状態と呼びます。

すべての物質は超高温の極限で
プラズマ状態になります。
 




 

私たちに最も身近なプラズマは太陽です。
太陽はおもに水素とヘリウムで出来たプラズマの塊です。
太陽からは太陽風とよばれる
プラズマの流れが噴出していて、
地球にも届いています。
 
その一部は地球の磁場に捕捉され、
磁気圏や電離層と呼ばれる宇宙空間を形成します。
地球は、プラズマに満ちた空間に浮かんでおり、
私たちはプラズマの中で暮らしているといえます。
(下のイメージ図参照)

 

なぜプラズマを知ることが必要なのでしょうか?
 

私たちの生存圏はプラズマに満ちた
宇宙空間にまでおよんでいます。
地球の文明が将来にわたって
持続可能であるかどうかは、
いかに「プラズマを理解し」、
「プラズマを使う」かにかかっています。


【宇宙空間の現象を解き明かす】 
宇宙ではプラズマ状態にあるほうが普通です。我が太陽系の質量の99%は太陽が担っており、太陽は水素とヘリウムでできた
巨大なプラズマの塊です。太陽におけるプラズマの振る舞いは地球上の気候や生命活動に大きな影響もたらします。



オーロラ

遠くの銀河は星々の集団でできたプラズマの流体と見ることができます。宇宙の現象を説き明かすにはプラズマの知識が不可欠です。


M51 銀河スパイラル

銀河のスパイラル構造は、星星のつくる流体(プラズマ)中に生じた渦として理解することができます



【プラズマを使う】 
現代のエレクトロニクスを支える技術は、サブミクロンからナノスケールにわたる半導体加工技術です。このような微細加工は
プラズマをつかっておこないます。太陽電池やカーボンナノチューブなどの新物質もプラズマを用いて作ります。プラズマは非常に高い化学的反応性を持っています。


プロセッサの内部

【プラズマを知る】 
プラズマの性質はまだ十分理解されていません。
田中研究室の目標は
学問としてのプラズマ物理学を創ることです。
遷移プラズマ実験装置HYPER-IIを建設し、
最新の光科学を融合した
新しいプラズマ物理学を開拓しています。
 

磁場の加えられたプラズマは磁場方向を軸とするように回転します。実験室で作るプラズマは回転する電磁流体と見ることができます。そのなかでは、回転流体に固有な流れ構造(渦)を発生します。下図はプラズマ中に発生した3極構造の渦です。

三極構造の渦

 また、プラズマ中では台風の眼のような、中心に穴を持つ渦も生成されます。プラズマホールと命名されました。

 
 

 プラズマホールの流れ場と渦度(カラ―マップ)

 自然界に広く分布するプラズマをその温度と密度で整理してみました。
  密度で20桁、温度で8桁に及びます
【プラズママップ】
プラズマ物理学は現代科学の基盤学術として非常に多くの分野で利用されています。